「 わるーい!オオカミの子 」の内容紹介
今回はとても特別な日本の絵本をご紹介したいと思います。その絵本は、むらかみさきさん作の「わるーい!オオカミの子」The Little Baaad Wolfです。さきさんとはメッセージやメールを通じてお話しができ、彼女の絵本作家としての活動、ボランティア活動そして絵本に込められている「自分らしく生きればいいんだよ」と言うメッセージのお話しが聞けました。子供たちに大切な事を教えてくれる絵本だと思います。自分の子供に是非残したい絵本の一つで、私たち大人にとってもこれから成長する子供達と会話する中ヒントをくれるとても貴重な絵本です。
この絵本とサキさんに出会えて本当に嬉しいです。ご機会を頂き、本当にありがとうございます。絵本作家のさきさんについてもポッドキャストでご紹介をしていますので、最後まで楽しく聞いて下さい。
初版1000冊の売り上げ全額が子供たちに寄付されます
この絵本を英語と日本語で聴く
こちらのページは、ポッドキャストを聴きながら読んでいただけるようになっております。
絵本の詳細
作・絵:むらかみさき
出版社:幻冬舎
配信許可:作者から許可を頂き配信しております。
作者の紹介
むらかみ/さき
1986年奈良県生まれ。京都市立芸術大学美術学部総合芸術学科卒業。デッサン講師、ゲーム業界や音楽業界でグラフィックデザイナー、アートディレクター等、国内外の数々の企業で経験を積み、現在はイラストレーターとして日本を拠点に活動中。カナダ人の夫との間に息子を儲け、育児に奮闘中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
さきさんのインスタグラム:sakimurakami_illustrator
物語のあらすじ
「ねえ、知ってる?オオカミってわるいことが得意なんだって」
悪いことが得意なお父さんとお母さんみたいになるために、森のいきものたちを驚かせるオオカミの子。でも、なんだかお父さんやお母さんみたいに楽しく悪さができない。
自分らしさを見つけるオオカミの子の成長物語です。

むらかみさき作「 わるーい!オオカミの子 」
わるーい!オオカミの子 で紹介した単語
1. ~の様になりたい
to be like / become like
2. 試す・やってみる
test / try
3. 実は・本当は~です
the truth is
1.あなたの様になりたい!英語で何て言う?
Q1. Why did the little wolf wanted to become a bad wolf?
第一問:オオカミの子はどうして悪いオオカミになりたかったのでしょう?
Answer: Because he wanted to be like his mama and papa.
答え:お父さんとお母さんの様になりたかったからです。
「~の様に、~の様になりたい」を英語で to be like 又はbecome like と言います。このセンテンスを練習してみましょう。
「あなたの様になりたい」は、 I want to be like you / I want to become like you
「あなたの様な人になりたい」は、I want to become someone like you
「あなたの様な先生になりたい」は、I want to become a teacher like you
「彼女の様になりたい」と言いたい場合はyou をherに変えて、I want to be like her / I want to become like her

絵本に出てきたセンテンス
Oh dear, you don’t need to become like us.
「あらあら、あなたはパパやママみたいにならなくたっていいのよ。」
2. 何かを試す・やってみる
Q2: Why did the little wolf go around scaring other animals?
第二問:オオカミの子はどうして他の動物たちを怖がらせに行ったのでしょう?
Answer: He wanted to go and test how bad he was.
答え:自分のわるさを試したかったからです。
試す事を英語で test 又は try と言います。Test は日本語のテストと一緒ですよね。自分の実力を測ってみたい時などにこの test の単語を使います。
例えば、
「自分の英語の能力を試したい。」は、I want to test my English ability.
「あなたを試す。」は、I will put you to the test.
Try の場合は何かを試しにやってみる時などに使います。
例えば、
「やるだけやってみよう。」は、Let’s give it a try.
「食事を食べてみる」は、Try out the food.

絵本に出てきたセンテンス
So, the little wolf decided to go and test how bad he was.
「オオカミの子は自分のわるさを試しに出かけました。」
3. 実は~、本当は~です。
Q3:Why did the little wolf decide to stop being a bad wolf?
第3問:オオカミの子はどうしてわるい子になる事を辞めたのでしょう?
Answer: Because the truth is that he wanted to get along with everyone.
答え:本当はみんなと仲良くしたかったからです。
本当は・実は~何々ですを英語で the truth is と言います。Truth は真実という意味ですよね。真実はいつも一つなので、 truth の前に the をつけて the truth と言います。
例えば、
「実は私には好きな人がいる。」は、The truth is that there is a person that I like.
「実は辛い食べ物が苦手なんです。」は、The truth is that I don’t like spicy food.

絵本に出てきたセンテンス
“The truth is that I want to get along with everyone, I’m tired of being a little bad wolf.”
「ほんとはみんなと仲良くしたいのに、わるい子になるの、もう疲れちゃった。」
わるーい!オオカミの子 を読んだ感想

作・絵 むらかみさき Concept Art(http://sakimurakami.com)
「わるーい!オオカミの子」は日本絵本作家、むらかみさき さんの作品です。さきさんとはメッセージやメールを通じてお話しができました。出会えて本当に良かったです。
さきさんのご主人はカナダ人で、彼にも今回一緒に英訳のお手伝いをしてもらいました、本当にありがとうございます。
絵本を通してのボランティア活動
「わるーい!オオカミの子」は2020年に出版された新しい絵本で、初版1,000冊の売り上げを全額、恵まれない子供たちや入院している子供たちに寄付されます。私たちが絵本を購入することで子供達に貢献できることも、読んでてとても嬉しく感じます。
道徳の授業でも使用されている絵本
この絵本は小学校の道徳の授業でも使用されています。ご紹介している絵を見てもわかるように、絵本も繊細に描かれていて、特に色と線がとてもやさしいので子供達も読みながら落ち着いた安らかな気持ちになると思います。さきさんはゲストスピーカーとして小学校の授業などにも参加して、子供たちに大切なメッセージを伝えています。
「自分らしく生きる」テーマ
この絵本のテーマは「自分らしく生きる大切さ」だと感じました。
オオカミは昔から童話などで「悪者」、「悪役」と言うイメージがあります。オオカミの子のお父さんとお母さんは特に「三匹のこぶた」と「赤ずきん」に出てくる有名なオオカミでしたよね。その期待に応えようとしてオオカミの子はどうしていいのか迷ってしまいました。

作・絵 むらかみさき (http://sakimurakami.com)
私たちはみんな大人になるにつれ、いつの間にか他人の期待感や基準とルールを気にして生きている事があると思います。そして、他人から自分の生い立ちや地位などで差別されることだってあるかもしれません。
しかし、オオカミの子は最後に本当に大事なのは自分の心に素直になり、ありのままの自分を受け入れる事だと気がつきます。今でも私の心に残っているのがお母さんが言った一言、「あなたはあなたのままでいいの」。この一言がオオカミの子に一歩踏み出す勇気をくれたと思います。
今、私たちが生きている人生は自分の物で、私たち自身だけが「本当の自分」を知ることが出来ます。でも、それはオオカミの子の様に自分の心に耳を傾け、受け入れる事が大事な一歩だと思います。そうする事で、無理をしたり、他の人の声を気にしたりせず、自分らしく、人生を歩んでいけるのかもしれません。

作・絵 むらかみさき (http://sakimurakami.com)