おおかみと七ひきのこやぎ

「 おおかみと七ひきのこやぎ 」の内容紹介

今日ご紹介する絵本は、200年以上も前に出版された、私が大好きなグリム兄弟の童話の一つ、THE WOLF AND THE SEVEN LITTLE KIDS 「おおかみと七ひきのこやぎ 」です。

この絵本を英語と日本語で聴く

こちらのページは、ポッドキャストを聴きながら読んでいただけるようになっております。

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絵本の詳細

作:グリム兄弟 (The Brothers Grimm)

絵:なし

出版社:著作権無効

物語のあらすじ

昔ある所に、お母さんヤギと七匹の小ヤギたちがいました。ある日の事、お母さんヤギは森へ食べ物を探しに行くことになり、子ヤギたちに「オオカミに用心すること」と注意をして出かけます。しかし、そこへオオカミがやって来て色々な手を使って子ヤギたちを騙そうとします。さて、子ヤギたちはどうなるのでしょうか?

オオカミと七ひきのこやぎ

童話本の挿絵(19世紀末ドイツ)

オオカミと七ひきのこやぎ で紹介した単語

1. 子供たち

kids or children

2. 変装

disguise

3. 声

voice

1.Kids と Children の違いは?

この物語では子供たちの事を kids と書かれています。子供たちの事を英語で children とも言いますよね。一般的に Kidschildren は同じ意味で、両方とも使えますが、この物語ではこの二つの単語が上手に使い分けられている事を皆さんは気が付きましたか?

タイトルでは「THE WOLF AND THE SEVEN LITTLE KIDS」と使われている理由は、実は子ヤギの事を昔の英語で(16世紀まで)kidsと言っていたからです。お母さんヤギはヤギなので、自分の子供を人間のように children と言っているようです。礼儀正しい言い方には child 又は children を使う事をおススメします。

例えば、

This is my kid と子供を紹介するり、this is my childと言った方が丁寧に聞こえます。

絵本で英会話 リトルマウス

絵本に出てきたセンテンス

‘Open the door, dear children; your mother is here, and has brought something back with her for each of you.’

「さぁ、子ヤギたち、ドアを開けておくれ、母さんですよ。みんなにお土産を持って帰ってきたわ。」

But the little kids knew that it was the wolf, by the rough voice.

でも、そのガラガラ声を聞いた子ヤギたちは、すぐにオオカミだと分かりました。

2. 変装する事を英語で?

変装することを英語で disguise と言います。又は、何かのふりをする事を英語で pretend と言います。

例えば、The wolf pretended to be their mother と言うと、オオカミは彼らのお母さんのふりをしたという意味になりますね。それでは、人を騙す・あざむくことを英語でなんて言うか知っていますか?

答えは deceive です。

この二つの単語をこのように使えます。

“The wolf deceived the seven kids by disguising himself as their mother.”

「オオカミはお母さんヤギに変装して、七匹の小ヤギたちを騙しました。」

絵本で英会話 きつね

絵本に出てきたセンテンス

The wretch often disguises himself

あの嫌われ者はよく変装をしている。

3. "Voice" の単語を使った色々なフレーズ

声の事を英語で voice と言いますよね。

例えば、please keep your voice down. と言うと「声を下げてください」、「静かにしてください」という意味になります。Please be quietと似た意味です。

それでは、voice を使った色々な単語をご紹介します。

To have a voice

このフレーズは、何かの決断に対して意見を言うという意味です。例えば、

I’d like to have a voice in choosing the new furniture.  新しい家具を選ぶのに、自分の意見も聞いてほしい。

似たフレーズでは、to have a say とも言います。I would like to have a say は、I’d like to have a voice とまったく同じ意味です。

絵本で英会話 ココ

絵本に出てきたセンテンス

You will know him at once by his rough voice and his black feet.
あのガラガラ声と黒い足を見たらすぐにオオカミだって分かるはず。

オオカミと七ひきのこやぎ を読んだ感想

Grimm Brothers

グリム兄弟

この有名な昔から愛されている童話はグリム兄弟によって1812年に出版されました。なんと、200年以上も前のお話しです。この童話は、私が好きな「三匹の子ブタ」と「赤ずきん」に似ているところもあり、お気に入りの童話のひとつです。

グリム兄弟のお話しには、よくメインキャラクターが食べられたりして、ちょっと怖いお話しも多く、読んでる人がドキドキします。

「オオカミが死んだぞ!オオカミが死んだぞ!」と言って、お母さんヤギと子ヤギたちが踊るシーンは「復讐」と言う見た方もあり、少し疑問に思う方もいるかもしれません。

しかし、絵本には色々な読み方と解釈があり、逆にそれが素晴らしいと思います。オオカミは確かにヤギたちにとっては脅威で危険な存在です。しかし、最後に殺してしまう必要はあったのか?お父さんヤギが登場しないのは、もしかしたらオオカミに昔食べられたから?そもそも、オオカミとヤギたちは共存をする事はできるの?質問次第で色々な考え方と答えが生まれてきますよね。

絵本は何か正しいか、間違いかを伝えるのではなく、私たちに色々な事を質問し、話し合う機会を作ってくれます。そして、一人ひとりの答えと、自分にとって何が大事なのかを見つける手助けを してくれるのではないでしょうか。