チコときんいろのつばさ

「 チコときんいろのつばさ 」の内容紹介

記念すべき2021年の最初の絵本は私の大好きなレオ・レオニさん作のTico and the Golden Wingsチコときんいろのつばさ」です。以前ご紹介したスイミーやフレデリックでおなじみのレオ・レオニさんですが、この絵本はあまり知られていないと思います。とても素晴らしく、大人も考えさせられる物語なので、是非楽しんで下さい。

この絵本を英語と日本語で聴く

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絵本の詳細

作:レオ・レオニ (Leo Leonni)

絵:なし

出版社:著作権無効

物語のあらすじ

羽を持っていなかった鳥のチコはある日、金色の翼をお願いして、その夢が叶います。しかし、他の鳥たちから仲間外れにされてしまいます。

チコときんいろのつばさ

「 チコときんいろのつばさ 」

チコときんいろのつばさ で紹介した単語

1. つばさ

wings

2. 願い

wish

3. 与える

give

1.Wings と Feathers の違いは?

Q1: Why couldn’t Tico fly?

第1問:チコはどうして飛べなかったのでしょう?

Answer: Because he had no wings.

答え:翼がなかったからです。

この絵本には翼と羽の二つの単語が出てきました。皆さんはこの二つの単語の違いに気が付きましたか?翼は英語でwingsと言います。そして、一本ずつの羽をfeathersと言います。

チコが魔法の鳥にお願いをする時は「金色の翼」、golden wingsをお願いしますが、人々に金色の羽を分け与えるときはgolden feathersとお話しに書かれていました。

絵本で英会話 リトルマウス

絵本に出てきたセンテンス

I wished I had a pair of golden wings.

「僕に黄色の翼があったらいいのに。」

“I will give him one of my feathers.”

「彼に僕の羽の一つを上げよう。」

でも、そのガラガラ声を聞いた子ヤギたちは、すぐにオオカミだと分かりました。

2. お願い事を英語で?

Q2: Who granted Tico’s wish?

第二問:誰がチコの願いを叶えたでしょう?

Answer: By the wishingbird

答え:願いを叶える魔法の鳥です。

願う事を英語で wish と言います。この単語は 「~がほしい」、「~だったらよかったのに」、と気持ちを伝えたい時などに使います。

例えば、 “I wish you were here” と言うと、「あなたがここにいればよかったのに」と、センテンスの始めに I wish と使います。

それでは皆さん、「願い事をする」を英語でなんて言うか知っていますか?この場合は “make a wish” と言います。例えば、Make a wish upon a star と言うと、「星にお願いをする」という意味になります。魔法の鳥もチコに「願いを言ってごらん」と言うときに “Make a wish”と言っていましたよね。

絵本で英会話 きつね

絵本に出てきたセンテンス

“Make a wish and it will come true.”

「願いをいってごらん、叶えてあげよう。」

3. Give の色々な使い方

Q3: What did Tico do with his feathers?

第3問:チコは金色の羽をどうしたでしょう?

Answer: He gave golden feathers away.

答え:金色の羽を分け与えました。

何かを与えたり、物を渡すことを英語で give と言います。Give の過去形は gave です。

例えば、”I will give you my pen”  「私のペンをあなたに上げます」。過去形の場合は、 “I gave you my pen” になります。

そして、 Give にはこのような使い方もあります。 “Please give me a second” 又は “give me a sec” と言うと、「ちょっと待ってください」という意味です。

このセコンドは時間の「秒」のことなので、「一秒ください」、つまり「ちょっと待ってください」になります。よく日常で使うフレーズです。

絵本で英会話 ココ

絵本に出てきたセンテンス

“I will give him one of my feathers.”

「彼に僕の羽の一つを上げよう。」

チコときんいろのつばさ を読んだ感想

レオ・レオニ

作者のレオ・レオニさん

絵本は私の大好きな絵本作家、レオ・レオニさんが1964年に出版した絵本です。

彼の代表作、スイミーやフレデリックと比べて、この絵本はあまり知られていないかもしれませんが、とても美しく描かれている個人的におススメの絵本です。

羽を持っていなかった鳥のチコはある日、金色の翼をお願いして、その夢が叶います。しかし、他の鳥たちから仲間外れにされてしまいます。

皆さんはこのお話しを聞いてどう思いましたか?何を感じましたか?

個人的な意見ですが、この絵本にはとても深く考えさせられる2つのことがありました。誰もが一度は考えたり、悩んだりすることだと思います。それは、一人ひとりが持つ「個性」と、「みんなと同じ」であることのプレッシャーとジレンマです。

チコは自由に空を飛ぶのに金色の羽を願い、夢が叶いますが、同時にその個性に嫉妬され、仲間外れにされます。チコが願っていた金色の翼は自分を幸せにせず、逆に差別されてしまいます。

もしかしたら、チコはこの経験から二つの事に気が付いたと思います。一つは、「授かった能力」を自分の為ではなく他の人の為に使える事と、「本当に大切な個性は目に見えない事」だと感じました。

チコは金色の翼が手に入っても幸せになれませんでしたが、他の人々にその羽を分け与える事で幸せにする喜びを見つけます。やがて彼の翼の色は真っ黒に変わりますが、それはチコにとってはもう重要な事ではありませんでした。

つまり、チコが最後に気付くことは、外見以上にもっと大切な事だと思いました。彼の黒い翼は一見普通に見えるかもしれませんが、その翼はどの翼より美しいと思います。チコの翼は人々に尽くすことで手に入れた翼だからです。

私たちは常に目に頼って生きていますが、見えているものだけが真実ではありません。

時には物事を心で見て、自分に尋ねたら、本当の姿が見えるのかもしれません。

そう、チコが魔法の鳥から本当にもらったのは金色の翼ではなく、自分を自由にしてくれるこの心の翼ではないでしょうか。